特定非営利活動法人「こころんプロジェクト」
私は、心理専門職として「教育委員会(いじめ・不登校相談電話)」「児童相談所(虐待通報・育児支援)」に5年以上携わってきた中で、18歳を越える若者層への支援の少なさを目の当たりにしてきました。
教育委員会が支援の対象とする年齢は、公立校に通う18歳くらいまでの児童生徒であり、児童相談所においては、18歳未満の子どもが対象となり、それ以降の若者・青少年を対象とした専門的支援機関がほとんどみられません。
つまり、国内でひきこもりやニートと呼ばれるような、社会と何らかの関わり(就労・就学)が持てずにいる若者が、そうなった(そうせざるを得なかった)胸の内を相談できる専門機関や一貫した体制がほとんど整っていずに、彼らがその状況から抜け出す支援の手がほとんどないという現状があります。
その一方で、社会では、例えば看護師や介護士などの支援職や、スーパーのレジなどのパート職、建築業や飲食業の職人やスタッフなどは、若者の手が足りず、あるいは後継者が育たずに、多くの外国人労働者が仕事に携わっている現状があります。
そういった若者たちが、何らかの形で社会と関われるようになるために、また、若者を支えている家族の悩みや苦しみを軽減するための支援は、今や早急に着手し対処していくべき社会的課題となっています。
彼らを支援していくためには、メンタル的な悩みや苦しみを支えていくだけでは十分ではなく、その先にある彼ら自身のアイデンティティ(自分は何者か、社会での位置づけや役割など、自分自身を表現できるものは何か)の再構築の芯となる就労支援も視野に入れて支援していくことが重要だと考えます。
当オフィスでは、臨床心理士をはじめ、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、教育カウンセラー、社会保健福祉士など専門家が多側面から若者の相談に応じています。
皆様の声に一生懸命耳を傾けて参ります。一緒に考えていきましょう。お気軽にご利用ください。
理事長 中里 文子(Nakazato Ayako)