1. 柔道にできること
NPO法人こころんプロジェクト 理事長 中里 文子
私は、心理臨床研究を専門としていく中で、体重階級制競技「柔道」における女性アスリートのメンタルヘルスの研究にたどり着きました。もともと柔道には縁もゆかりもなかった私が、10代の柔道家と関わり話を聴いていく中で、「小さい頃、なかなか自分を出せずにいじめられた経験があり、‟こころもからだも強くなりたい“と思ったことが柔道を始めたきっかけ」と答える人が少なくないと知り、「柔道」を媒体として私たちに何かできないかと模索してまいりました。
柔道には、競技としての「柔道」の裏側に以下のような効用があるようです。
- 基礎体力がつき、体が丈夫になる
- 礼に始まり礼に終わる伝統作法を重んじることにより、礼儀正しくなる
- お互いの肌が触れ合って稽古をすることにより、友情がはぐくまれる
- 集中力がついて、勉強への意欲がわく
- 動作が機敏となって、なにごとにも積極的に取り組むようになる
この中でも、私なりに「柔道」を評価していくとしたら、「相手を尊重する気持ち」「あきらめずに踏ん張る力」「心とからだのエネルギーチャージ」そして何より、「自分を大切にすること」ではないかと思うのです。
私は、子どもたちが健やかに成長していくためには、「自分を大切にする」ことがとても大切だと思うのです。そんな想いを込めながら、柔道を学ぶ機会をすべての子どもたちに提供していきたいと、これからも努力してまいります。
2. こころん柔道部とは
2-1. こころん柔道部の目指すところ
私たちは、競技としての柔道ではなく、子どもたちにスポーツとしての柔道経験をつうじて、身体を動かすことの楽しさとともに、つぎの「3つの心」を身に付けてもらうことを目指して活動しています。
- あいさつできる心
- 人をおもいやる心
- 一歩ふみ出す心
2-2. おもな活動内容
- 経済的にスポーツを習えない子どもたちのための柔道教室
2-3. おもな活動地域
- 東京都
- 千葉県(検討中)
2-4. おもな対象者
- 経済的にスポーツを習えない子どもたち(主に小学生)
- 現在は、児童養護施設至誠学園の子ども達向けに活動しています。
3.こころん柔道部・指導者 紹介
総監督: 佐藤 愛子(さとう あいこ)先生
学校法人 藤村学園 東京女子体育大学 講師
東京女子体育大学 柔道部 監督
講道館 四段
9歳から柔道をはじめる
1983年・北海道生まれ
<こころん柔道部への想い>
幼少期に、父の思い付きで始めた柔道。初めはやめたくてしょうがなかったけれど、いつの間にか柔道の魅力にとりつかれ、のめり込んでいきました。
柔道のおかげで、今までたくさんの国へ行き、たくさんの人に出会ってきました。現役時代は、勝った負けたの勝負の世界でずっと生きてきたと思っていましたが、柔道を通じて様々な人と出会い、色々な経験をしていくうちに、いつの間にか勝ち負けのその先のもっと大切なことを学んでいるのだと感じました。柔道のおかげで少しだけ人として成長できたのではないかと思います。
現役を引退した今、柔道は教育的価値があると感じています。それぞれの長い人生の中で、柔道をやっていたことがいつか何かの役に立ってくれるといいなと思います。
柔道には「精力善用」「自他共栄」という言葉があります。「精力善用」は、柔道を通じて鍛えた心と体を世の中の良いことに使おう、「自他共栄」は、仲間を大切にし、自分だけでなく相手と共に成長していこう、という意味が込められています。実際に相手を投げたり投げられたりするなかで、何か感じるものがあると思います。
こころん柔道部の活動を通じて、そういった何かを体感できる機会を子どもたちに提供できればと願っております。
<主な競技歴>
- 2011年 世界柔道選手権大会 57kg級 優勝
- 2011年 グランドスラム・モスクワ2011 57kg級 優勝
- 2011年 ワールドカップ・オーバーヴァルト 57kg級 優勝
- 2010年 グランプリ・ロッテルダム 57㎏級 優勝
- 2008年 北京オリンピック 57kg級 7位
- 2005年 講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 57kg級 優勝
- 他多数
<主な指導歴>
- 2016年より東京女子体育大学柔道部監督
指導サポート
東京女子体育大学柔道部の皆さんが、指導ボランティアとして協力してくれています。
4. 活動予定
2017年9月18日(水)より、児童養護施設至誠学園の子ども達向けに柔道教室を始めました。
原則、毎月2回、水曜日または土曜日に活動中です!
5. 活動の様子
6.ご支援のお願い
私たち、こころんプロジェクトでは、経済的に恵まれない子ども達に、柔道教室を継続して提供していきたいと強く思っています。その為には、どうしても活動資金が必要です。私たちの活動に共感いただける方からのご支援をお待ちしております。
ご支援いただいたお志は、下記の用途に使わせていただきます。
- 子ども達の柔道着
- 子ども達へ付保するスポーツ障害保険料(毎年度発生します。)
- 子ども達の公益財団法人全日本柔道連盟への登録料(更新料を含む)
- 指導サポート・運営ボランティアへ付保するボランティア保険料(毎年度発生します。)
- 子ども達のための用具の購入費用
- 施設使用料
ご支援の方法
- 銀行振込
- クレジットカード
- 不要になった本・DVD
7. お問い合わせ先
こころんプロジェクト事務局
こころん柔道部担当者
- 電話:03-5565-4177 (平日 10:00~20:00)
- メール:info(a)cocoron-pj.com ((a)を@に置き換えてください)